ほめることと叱ること

課題を分離することが、どう良好な関係につながるのか?
つまり、どうすれば互いに協調し合って、協力し合うような関係につながるのか?ここで登場するのが「横の関係」という概念になります。

分かりやすいところで親子関係を例に考えていきましょう。
子育ての場面において、あるいは部下の育成などの場面でも、一般には二つのアプローチがあるとされています。
叱って育てる方法と、誉めて育てる方法です。

あなたは叱ることとほめること、どちらを選ぶべきだと思いますか?

では、アドラー心理学では子育てをはじめとする他者とのコミュニケーション全般について「ほめてはいけない」という立場を取ります。

無論、体罰はもってのほかですし、叱ることも認めません。
誉めてはいけないし、叱ってもいけない。
それがアドラー心理学の立場です。

誉めるという行為の内実を考えてください。
たとえば、私があなたの意見に対して「よくできました」とほめたとしましょう。
この言葉、何となく違和感を覚えませんか?

どうして不愉快に感じるのか、理由を説明できますか?

そう、誉めるという行為には「能力のある人が、能力のない人に下す評価」という側面が含まれています。

夕飯の準備を手伝ってくれた子供に対して「お手伝い、偉いわね」とほめる母親がいる。
しかし、夫が同じことをした場合には、さすがに「お手伝い、偉いわね」とは言わないでしょう。

つまり、「偉いわね」とか「よくできたわね」、「凄いじゃない」とほめる母親は、無意識のうちに上下関係を作り、子供のことを自分よりも低く見ているのです。
動物の調教などは、まさに「褒めること」の背後にある上下関係、縦の関係を象徴しています。
人が他者をほめるとき、その目的は「自分よりも能力の劣る相手を操作すること」なのです。
そこには感謝も尊敬も存在しません。

我々が他者をほめたりするのは「飴を使うか、鞭を使うか」の違いでしかなく、背後にあるのは目的の操作です。
アドラー心理学が賞罰教育を強く否定しているのは、それが子供を操作する為だからなのです。

誰かに褒められたいと願うこと。
あるいは逆に、他者を誉めてやろうとすること。
これは対人関係全般を「縦の関係」として捉えている証拠です。
あなたにしても、縦の関係に生きているからこそ、誉めてもらいたいと思っている。
アドラー心理学だはあらゆる「縦の関係」を否定し、すべての対人関係を「横の関係」とすることを提唱しています。
ある意味ここは、アドラー心理学の根本原理だと言えるでしょう。

対等すなわち「横」です。
たとえば専業主婦の方に「何の稼ぎもないくせに」とか「誰のおかげで飯が食えると思っているんだ」とののしる男性がいます。
「金銭的に何の不自由もさせてないのに、何の不満があるのかといった話も聞きますね。
なんと情けない話でしょうか。
経済的に優位かどうかなど、人間的な価値には全く関係ない。
会社員と専業主婦は、働いている場所や役割が違うだけで、まさに「同じではないけれど対等」なのです。

おそらく彼らは、女性が賢くなること、女性が自分以上に稼ぐようになること、また女性から堂々と意見されることを恐れているのでしょう。
対人関係全般を「縦の関係でみているし、女性から低く見られることを恐れている。
つまり、強烈な劣等感を隠し持っているのです。

そもそも劣等感とは、縦の関係の中から生じてくる意識です。
あらゆる人に対して「同じではないけれど対等」という横の関係を築くことができれば、劣等コンプレックスが生まれる余地はなくなります。

対人恐怖症、社交不安障害を克服するには、まず相手をほめてもいけないし、叱ってもいけません。

※参考文献:嫌われる勇気 岸見一郎著

 

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