多くの家族では、親密さがしばしば嘘や事実の歪曲を土台としてつくられています。

家族のメンバーは親密になるためのスキルを持っていなかったり、たとえスキルを持っていても、さまざまな問題にはばまれてそれを発揮できずにいます。

だからそこで暮らす人たちはは、親密さとはどういう意味かについて、大きな混乱を起こしているのです。

●あなたにとって親密な関係とはどんなことを意味するか、書き出してみましょう。

子どもの頃、どんな親密さの表現を目にしましたか?

今のあなたの行動に、それはどのように影響し続けていますか?

◆アダルトチルドレンを抱えた子ども時代のジャクソンにとって、親密さとは、父親がまた車をぶつけたために母が彼の肩ですすり泣くことでした。

◆アダルトチルドレンを抱えたカレンにとって、親密さとは、父親が学校の行事に間に合わずに予定より六時間も遅れて帰宅し、けれども彼女の部屋へ来て「愛しているよ」と言ってくれることでした。

◆アダルトチルドレンを抱えたルーは、親密さとはセックスのことだと言います。
子ども時代の両親から感じたことでした。
それは母親が泣いていないし父親が飲んでいない時間だったのです。

◆アダルトチルドレンを抱えたビッキーは、親密さとはみんながお互いにいい感じでいることだと考えていました。
いい感じとは、議論になったりトゲトゲした様子を見せないことです。

◆アダルトチルドレンを抱えたオデットは、親密さというのは家をきれいにしておくことだと思っていました。
母親がきれいに掃除をしていないと、父親が機嫌を悪くしたからです。

◆アダルトチルドレンを抱えたロバートは、親密さとはコントロールを失うことだと言いました。
誰かと親密になればその相手に引きずられて自分が保てなくなると感じ、怖れていたのです。

◆アダルトチルドレンを抱えたジーンはこう言いました。
「親密さって、友人やパートナーと自分を分かち合うことでしょう。
自分のことが恥ずかしくてたまらないのに、そんなことがどうしてできるかしら?
自分なんてまだまだダメだと思っているのに?
自分のことを正直に話せないのに?
感情を見せられないのに?
相手を信じられないのに?


それぞれのイメージがこんなに違うのを見ても、人が親密になるのは簡単ではないことがわかるでしょう。

アダルトチルドレンのジーンの疑問は、とても重要なものです。

親密さとは、誰かのそばにいて、寄り添いながらも一体化することなく自分を分かち合うこと。

自分の中の基本的な課題に取り組んで初めて、あなたが切望している親密さが得られるのです。

つまりそれは、インナーアダルトを育てていくことです。

5つの力を日々意識して生きていけば、その成果は人間関係の中に現われるでしょう。

あなたが取り組むすべての課題が人間関係を健康なものにするために直接役立つはずです。

今のあなたは、たくさんの選択肢を手にしています。

自分が何に価値を置き、何が好きなのかをはっきりさせるチャンスがあります。

誰を自分の人生に招き入れ、誰は入れないかを選択することができます。

私たちの不完全さや、過去と現在の痛みや、生き延びるために演じてきた役割がどうあろうと、これからの自分の人生をどう生きるかの選択肢を、今は手にしているのです。

どうぞ一歩ずつ、歩いて行ってください。

自分の中でまだ変えられない部分ではなく、変えられたこと、つまり新しい考え方や感情や、行動に目を向けて自分を十分認めてください。

もう一度言います。

あなたは、自分の人生を選択することができます。

あなたにはその価値があるし、その力を持っているのです。

※参考文献:子どもを生きればおとなになれる<インナーアダルト>の育て方 クラウディア・ブラック著 水澤都加佐監訳