いかに不毛でも会社の人間関係や親戚などは、すっぱりと関係を断つことは困難です。

こうした場合には、ビジネスライクに徹して付き合うことです。

かつて『20年計画の実践』(青春出版社 1981)などで生き方論に影響を与えた井上富雄氏は、「嫌な奴と一緒に仕事をするのも月給のうち」と書いていました。

切りたくとも切れない関係では、こうした気持ちの割りきり方が必要です。

つまり、ビジネスライクです。

嫌いな気持ちが相手に分かるようにわざと冷たくしたり、嫌いな相手にいじわるしたりする人がいます。

これでは自分を相手以上に低めてしまうことになります。

ビジネスライクとは、そうした接触のしかたではありません。

相手が攻撃してきても反応しなければ、相手は自尊心を傷つけられます。

やがて、疲れてしまいます。

それは熱意を持ってあたっても、相手が反応しなければやる気がなくなってしまうのと同じことです。
これはビジネスライクではありません。

憎しみの表出や攻撃は、かえって相手に存在意義を与えてしまうのです。

ビジネスライクに徹して付き合うとは、仕事や課題本位に必要最小限の範囲で付き合うことです。

ビジネスライクな接し方とは仕事に感情を持ち込まないことです。

ビジネスライクな接し方とは自然な自分で接し、気に入られようと務めるなどということは決してしないことです。

ビジネスライクな接し方として銀行支店長代理の経験を持つフリーライターの秋葉ふきこ氏は、命令・指示が変わる上司に対抗するのにメモをとる方法を推奨しています。

ビジネスライクな接し方として上司から指示を受けるときには、必ず目の前で手帳にメモするのです。

そして、指示を受けたあとで、上司の前で必ず手帳を読んで指示を確認するのです。

こうすると、上司は指示を一貫しなければならず、また無駄な指示は控えざるをえなくなるというわけです。

ビジネスライクな付き合い方です。

ビジネスライクな接し方として巻き込む人には、どうしても許せない最低線を明確に伝えることです。

「〇〇するのだけはやめてください」などと、徹底的にこれを繰り返すことでビジネスライクな関係が育めます。

ビジネスライクな接し方としてこの線を守っているかぎりは甘受します。

しかし、この最低限を侵したときには、断固としてきっぱりと拒否することでもビジネスライクな関係が育めます。

「急がない仕事なので、手が空いたときに」と頼んでおきながら、「まだできていない」と文句を言う上司。

ビジネスライクな接し方として、こうした上司に悩まされていた人は、仕事を受けるときに「いつまでですか?」と必ず期限を確認し、このメモを他の人にも見えるように机に貼っておくことで、この悩みから解放されました。

ビジネスライクに接するためには、このような実効のある具体的な方法を考え、実行することです。

※参考文献:人と接するのがつらい 人間関係の自我心理学 根本橘夫著