ブランド物の心理学

”自信がないからブランド物に頼る”

神経症者は自己蔑視しているから、常に感謝とか賞賛を必要とする。

自分が自分をバカにしている。

そうして自己蔑視を相手に外化する。

受け身で外化した場合には相手が自分をバカにしていると感じる。

「自分が自分をバカにしている」という心の中を、相手を通して感じる。

ブランド物に頼る人は自分が自分を見下げていると、他人が自分を見下げていなくても、他人は自分を見下げていると感じてしまう。

これが自己蔑視の受け身の外化である。

自己蔑視をこうして受け身で外化すると、相手の厚意を感じ取れない。

外化をしているブランド物に頼る人は、他人を見ているのではなく、他人を通して自分の心を見ているに過ぎない。

ブランド物に頼る人は他人が何か日常の些細なことを頼むと、自分の価値が貶められたように感じてしまう。

ブランド物に頼る人はそして怒る。

決して相手はこちらの価値を見下げているから、その些細なことを頼んだのではなくても、自分には価値が無いから、それを頼んだのだと感じてしまう。

そしてブランド物に頼る人は不愉快になる。

したがってブランド物に頼る人は虚栄心の強い人などが、すぐに「バカにされた」と感じる。

それは、虚栄心の強いブランド物に頼る人は心の中で自分が自分を軽蔑しているからである。

虚栄心の強いブランド物に頼る人というのは劣等感の強い人であり、その劣等感から逃げて優越感を持っている人である。

ブランド物に頼る人のベースはあくまでも劣等感である。

自分をバカにしていなければ虚栄心はあり得ない。

いずれにしろ虚栄心の強いブランド物に頼る人たちは、いつも人から「バカにされている」と感じている。

ブランド物に頼る人はそこでバカにされまいと身構える。

これが優越感の実体である。

そうなるとブランド物に頼る人はいよいよ虚勢を張る。

いよいよブランド物で身を飾る。

虚栄心の強いブランド物に頼る人は周りの人が嫌いである。

嫌いでなければブランド物で身を飾りたいとは思わない。

夫や子供を嫌いな奥さんほど、ブランド物で身を飾る。

ブランド物で身を飾る必要のないところに行くのにも、ブランド物で身を飾る。

極端に虚栄心の強い人で、極端に自己蔑視している人は、裁判所に行くのにもブランド物で身を飾る。

自分が自分をバカにしているから、周囲の人が自分をバカにしていると思い、ブランド物で身を飾って高級レストランに行きたいと思う。

カレンホルナイの言う復讐的勝利を求めているのである。

好きな人に囲まれいれば、ブランド物で身を飾って高級レストランに行って高級ワインを飲みたいとは思わない。

人とコミュニケーションが上手くいかない人は一度、「自分はなぜブランド物で身を飾って高級レストランに行きたいと思うのか?」を考えてみることである。

自己蔑視していなければ、彼女は高級レストランに行きたいとは思わない。

夫をはじめ嫌いな人達の集団にいなければ、彼女もその高級レストランに行きたいと思わない。

とにかくブランド物に頼る人は虚勢を張ることの動機は「自分はバカにされている」という感じ方である。

そこでブランド物に頼る人は虚勢を張ることによってさらに「バカにされている」という感じ方を強めてしまう。

アメリカの精神科医ジョージ・ウェインバーグのいう「行動は背後にある動機となった考え方を強化する」からである。

そうしてブランド物に頼る人は自分の周りに壁をどんどん高く厚くしていき、その結果さらに人とコミュニケーションできなくなる。

そしてブランド物に頼る人は人とのトラブルが絶えなくなる。

ブランド物に頼る人は結果として頑張って努力しているのだけれども虚しい人生になる。

アドラーは社会的感情なくしては人生の問題を解決できないと主張している。

その通りである。

対人恐怖症、社交不安障害の人は心のブランド物を外すことである。

※参考文献:イライラのおさめ方 加藤諦三著

 

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