余暇の増大がうつ病をつくる

”余暇の増大がうつ病を作る”

うつ病の人の特徴は、負い目を負っていることである。

テレンバッハも、メランコリー親和型の人間の特性としての負い目について触れている。

この人達は、自分の中に自分の支えを求めることができない。

自分の為というあり方が不可能なのである。

最近、日本のビジネスマンにうつ病の人が増えているのもわかるような気がする。

なぜなら、ビジネスマンをはじめ、現代人の生活構造の特徴の一つに、労働時間の短縮と余暇時間の増大がある。

ところが、この余暇時間とはまさに、自分自身のためというあり方が要求される時間なのである。

明日の英気を養うというのなら、この余暇も、よりよい仕事の為ということができるが、今や余暇は明日の英気を養うばかりではなく、余暇のための余暇になってきた。

余暇はそれぞれ自分のためのことをする時間、他人に尽くすための時間ではない。

再びテレンバッハの文章を見てみよう。

「夫を失い、息子はアメリカに移住してしまった女性患者マーリア・Wは、それ以来「生活に内容がなくなってしまいました。誰も私を必要としないし、誰も私に相談してくれる人がいません」という。

・・・夫が死亡し、娘たちが嫁いだ後の晩年は、自分一人では埋めることができない。

人生の使命は達成してしまった。

人生の内容がなくなる。

自分自身が自分の内容となることはできない。

ある女性患者は、夫の死や娘たちが「逃げ出した」ことを考えるたびに泣けてくるという。
彼女は、「肩の荷を下ろして」しまって、生甲斐がなくなり、現在が空虚になってしまったのである。

余暇時間を支配する価値は充足価値である。

テニスをやるそのこと自体にその人が充足するかどうか、絵をかくことそのこと自体にその人が充足するかどうかである。

絵を描いて、それを売って生計を立てている画家でない以上、絵を描くことそのことが楽しくなければならない。

それに引き換え、今の日本の職場を支配する価値は、献身価値である。

業績を通して集団に奉仕することである。

なによりも”会社のため”にならなければならない。

そしてこの献身価値の正反対にあるのが充足価値である。

余暇時間の増大がうつ病の増大に関係しているというのが、私の仮説である。

メランコリー親和型の人の対人関係は、とにかく”他人のために尽くす”ということである。

”関係”とは他人のためにあるという関係である。

テレンバッハは「・・・人格的伴侶としての夫との関係や、母親としての子どもとの関係を「うつ病の女性は、専ら果たすべきつとめとして、普遍的規範の実現として遂行」する」といっている。

これらの人にはまるごとの人間関係というか、生の人間関係というか、血の通った人間関係というか、そういったものがないのである。

※参考文献:自分を嫌うな 加藤諦三著

 

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