安全基地をもつことは、「生きる意味」を得ること

生理学的にいえば愛着の安定化は、オキシトシン・システムを活性化し、抗不安作用や抗ストレス作用を高め、社会的機能や認知機能、活力や免疫力さえ増強することで、状態を改善するのを助ける。

だが、それ以上に、決定的な何かが作用しているようにさえ思える。

それはおそらく、「生きる意味」にかかわる部分ではないか。

愛着し安全基地となる存在をもつことは、その人に生きる意味を与えるのだと思う。

なぜ、愛着障害に陥った幼い子どもたちが、二十世紀初めまで、ほとんど命を落としていたのか。

母親を失った子どもたちが、乳を吸おうとさえしなくなったのか。

それは生きる意味をなくしてしまったからに違いない。

安全基地を取り戻して、安定した愛着を結び直すということは、生きる意味を取り戻すという事に他ならないように思うのである。