アダルトチルドレンからの回復を始めていない人との関係を保ちつつ自分を大切にするには、限界と境界をつくり直すことが欠かせません。

家族がいまだに、否認、思い違い、凍った感情、アディクション、強迫行動の真っ只中にいる場合、どのぐらいの時間を一緒に過ごすと、自分の領域が侵されたと感じるでしょう―別の言い方をするなら、あなたが境界を保てなくなるまで、どれくらい時間の猶予があるでしょう?ニ十分、あるいは二時間、長くても三日といったところでしょうか。

過去のパターンをよくよく振り返って計画を立てることです。

十五分話していると雰囲気がまずくなるようなら、訪問は十分で切り上げればいいのです。

電話でも同じことです。

最初の数分は大丈夫でも、それを過ぎるとかつてのパターンが幅をきかせ始めるものなのです。

泊りがけで訪ねるなら、一緒に過ごす時間を限ることが必要でしょう。

一週間の滞在より三日にするほうがいいだろうし、一日中一緒に過ごすより三時間のほうがいいでしょう。

ここでも問題は、「自分はどれぐらいの時間で昔のパターンに戻ってしまうのか?」です。

これを手がかりに限界を決めることができます。

「すべてか無か」で決める必要はないこと、家族の要求にすべて応じるか二度と会わないかのどちらかに決めなくていいのだということを忘れないでください。

この両極端の間に、無数の選択肢があるのです。

会話にも境界を設ける必要があるでしょう。

古いパターンを引き出すだけの話題はタブーにすればいいのです。

たとえば「一番上の姉のことを母と話すのはやめる。

前向きなことは何も出てこないから」というふうに。

タブーの話題をつくるのは「話すな」というルールとは違います。

率直で正直な会話が可能なら、あなたは喜んでそのことを話し合うでしょうから。

●あなたが自分が進んでやりたいことは何か、やりたくないことは何か、次の質問を手がかりに決める作業をしましょう。

・あなたがぜひ話したいと思う事、話したくないことは何ですか?
こういう会話なら喜んでするけれど、こっちの話には加わりたくないということはありますか?
それをあらかじめ家族に伝えておく必要がありますか?

・電話をしたリ出かけていくのに、より都合のよい時間帯はありますか?
たとえば、あなたの母親がお昼にはもう酒を飲んでいるのだとしたら、訪ねるのは午前中にしましょう(ついでながら、なぜ午後には行かないのかを母親に教えてあげることです)。

もうひとつ役に立つのは、家族と時間を過ごす前に、自分を支える計画を立てておくことです。

たとえばあなたが三日間、親の家に滞在するとします。

助けとなるのは、一人で毎日散歩に出ることかもしれないし、自助グループのミーティングや仲間に電話すること、自分のためのヘルシーな食事や運動を続けること、あるいは瞑想の本を読むことかもしれません。

残念ながら、家族とのつきあいは苦痛でしかない人もいます。

そのため、いかなる関係も持たずに遠ざかることを選ぶ場合もあります。

もしも家族からまったく離れるとしても、その家族システムからあなたが引き継いだ筋書きには、自分で責任を負うことが必要です。

自分で悲しみや痛みを表現して傷を癒やさない限り、あなたは古い感情や、不健康な信念の中に取り残されてしまうからです。

※参考文献:子どもを生きればおとなになれる<インナーアダルト>の育て方 クラウディア・ブラック著 水澤都加佐監訳