”幼児期に愛されなかった人には辛い、大人の役割”

励ましの言葉や、慰めの言葉の意味は、相手の条件によって違う。

愛されて育った人が、大人になって大人の役割を期待される。
それを果たすことはそれほど辛いことではない。
時には喜びである。

人は階段を追って心理的に成長していく。
したがって、幼児期から愛されなかった人は、単に社会に適応するという疑似成長はできても、心理的に成長はできない、情緒的に成熟はできない。

しかし、そのこととは関係なく、大人になれば大人の役割を周囲から期待される。

幼児期に愛されなかった人にとっては、たとえ社会的に大人になっても、大人の役割を周囲から期待されることは辛い。

同じ年齢の人が同じことを期待されたからといって、同じように辛いわけではない。
その同じ期待が辛い人もいれば、楽しい人もいる。

外側から見れば同じでも、それぞれの人の心の世界で起きていることは全く違う。

周囲から期待されたことはあなたの運命なのである。
それが辛くてもそれを引き受けるのが運命をひきうけるということである。

履歴書は会社に就職する時に必要である。
それは公的なものである。

しかし、履歴書には心の世界の履歴書もある。
そして、人が自分の人生を固有の人生だと感じるようになるのは、心の世界の履歴書を書いた時である。

公的な履歴書は比較できる。
しかし心の世界の履歴書は比較できない。
あなたの人生の社会的な歴史は比較できる。

しかし心の歴史は比較できない。

対人恐怖症、社交不安障害を克服するには心の世界の履歴書をしっかり書き、持つことである。

※参考文献:自分の受け入れ方 加藤諦三著