不安定な愛着スタイルが、さまざまなトラブルを招きやすいのは、愛着スタイルが、攻撃性や怒りの処理に関わるからでもある。

子どもの愛着障害の研究で、回避型愛着パターンの子どもは、敵意や攻撃的行動が多いことが良く知られている。

若者や大人においても、このことは当てはまる。

周囲からも、友好的というより攻撃的な人物と受け止められていることが多い。

親に対しても、敵意のある怒りをみせる傾向がある。

不安型(両価型)愛着パターンの子どもでは、母親に対する強い依存とともに、抵抗や攻撃が特徴的に認められる。

欲求不満からくる怒りを母親にぶつけるのである。

一方、このタイプの子は、就学前から就学期にかけて対人不安や緊張が強く、同年齢の子どもに対する攻撃性はあまりみられない。

むしろ、いじめのターゲットとなりやすい。

つまり、内弁慶で、外では大人しいと言える。

こうした傾向は、若者や大人の不安型愛着スタイルの人にも認められる。

彼らの攻撃性は、親やパートナー、子どもといった身内に向けられる。

つまり家庭内暴力の形をとりやすい。

非常に興味深いのは、不安型の人では、パートナーからの支えを必要としている間は怒りが抑圧されるが、支えが必要なくなると、怒りが爆発するということである。

夫婦が困難に直面しているときには、何とか我慢できていたのに、状況が落ち着いたと思ったら、妻の方から離婚届けをつきつけられるといったことが起きるのも、こうしたダイナミクスが働いていると考えられる。