新しいスキルを学ぶことは、情緒というより行動の問題ですが、それでも他のステップと同様、そこで生じてくる感情もあります。

新しいスキルを試したり、新たに知ったやり方で他の人と付き合おうとすれば、自信のなさでまごまごしたり、いかにも不慣れで落ち着かないなどの感情を覚えるでしょう。

おとなの今になって基本的なスキルから学び直さなければならないことは、さまざまな痛みの感情を引き起こします。

こうした感情がやってくるたび、できる限り、立ち止まってそれに注意を払わなければいけません―痛みを尊重してください。

必要なのは次のことです。

1.感情を感じる。

2.痛みがどこからやってくるのか見極める。

3.その場で感情を表現する。

すっかり習慣になるまで、意識的にこのプロセスを繰り返す。
安定して自分のニーズを満たせるようになるまで。

●次の質問を手掛かりに、自分の感情を探り、痛みに目を向けてみましょう。

・あなたが決断を下すことを学ぶプロセスにいるのなら、おとなの今になってこのスキルを学ぶことに、どんな感情がわいてきますか?怖れ?怒り?悲しみ?

・あなたにとって大切な人―家族、友人、パートナー―の話を聴くことを学んでいるところなら、これまであなたが耳を貸さなかったことで生じた問題についてどんな感情がわきますか?悲しみ?罪悪感?後悔?

・あなたが自分のニーズを見分けようとしているなら、そのことでどんな感情がわいてきますか?混乱?不安?自身のなさ?怖れ?

・自分のニーズがはっきりしないということは、ニーズを満たせていなかったということです。

人との関係で自分のニーズを満たそうとすると、どんな感情がわいてきますか?怖れ?混乱?不安?

こうした感情は、多くの痛みをともなうものです。

スキルを身につける練習をし、自分を大切にしようとすると、まるで文字を習い始めたばかりの子どものようにわからないことだらけだと感じるかもしれません。

忘れないでほしいのは、「これぐらいできるべきなのにと自分を叱りつける必要はないということ。

たぶん子ども時代には、そのスキルを学ぶことは安全ではなかったし、学ぶための手本となる人もいなかったのでしょう。

あなたはその状況の中で、できる限りのことをしてきたのだし、欠けているスキルがあるなんて、ずっとあとにならなければ気付くのは無理だったのです。

※参考文献:子どもを生きればおとなになれる<インナーアダルト>の育て方 クラウディア・ブラック著 水澤都加佐監訳