自閉症スペクトラムと回避型愛着スタイル

パーソナリティのタイプではないが、社会性の乏しさとともに、過敏性や、特定の行動パターンへの͡固執性を特徴とする一群に、自閉症スペクトラム(「広汎性発達障害」も、ほぼ同じ意味で使われてきた)がある。

自閉症スペクトラムは、遺伝的要因などの生物学的な要因を重視した概念である(回避型愛着スタイルは、生物学的な要因のあるなしにかかわらず、愛着という観点から、その人の特性をみた概念である。

そこには、生物学的要因も含まれるが、養育要因の関与の方が重視される)。

従来、遺伝要因が強いと考えられてきた自閉症スペクトラムだが、近年では、遺伝要因の関与は想定されていたよりも小さく、養育環境などの養育要因によっても、かなり左右されることがわかってきた。

スタンフォード大学の研究チームが行なった最新の双生児研究では、遺伝要因の関与は四割未満という結果が示されている。

ネグレクトを受けた子どもでも、自閉症スペクトラムと見分けがつきにくい状態を呈することがある。

これは抑制性愛着障害と呼ばれるが、実際には、自閉症スペクトラムや広汎性発達障害として診断されていることが多い。

回避型愛着スタイルの持ち主も、表面的な症状だけからは自閉症スペクトラムが疑われたりする。

注意すべきは、同じ自閉症スペクトラムでも、愛着スタイルが安定している人もいれば、回避型愛着スタイルや不安型愛着スタイルの人もいるということである。

同じような遺伝的特性を持っていても、愛着スタイルが安定している人は、その人の特性が「個性」として受け入れられ、また強みとして活かされやすく、社会適応も良好な傾向がみられる。

つまり、自閉症スペクトラムの遺伝的傾向をもっていようと、安定した愛着スタイルを育むことは可能で、必ずしも回避型愛着スタイルを示すわけではないということだ。

遺伝的要因も無視はできないが、愛着スタイルの形成という点では関与が小さく、むしろ生まれてから後の体験によって左右される部分が大きいのである。

自閉症スペクトラムの人を支えていく場合にも、一番重要になるのは、安全基地を確保し、愛着の安定化を図るということである。

この点は不変の真実だと言えよう。

※参考文献:回避性愛着障害 絆が稀薄な人たち 岡田尊司著

 

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