”覚悟を決めて運命に立ち向かえ”

潮の流れに逆らって泳げば、いつか消耗して溺れる。
潮の流れに沿って泳いでも、溺れるかもしれない。
どこにもたどり着かないかもしれない。
しかし、潮の流れに逆らって泳げば溺れるのは確実である。

「嫌だ、嫌だ」と叫んでいてもどうにもならない。
「助けてくれー!」と叫んでいても誰も助けに来てはくれない。

運命は避けられない。
運命は自分の方から進んで受け入れることでしか、生きる方法はない。自分から積極的に運命に立ち向かうしか、人生の難問は解決しない。

「覚悟を決める」ということは、口で言うのは優しいが、実際にはものすごいことである。

自分の人生が悲しくて悲しくて、胸が張り裂けそうになる。
何度自分はこの人生の辛さに耐えたのか、そう思うと悲しさで崩れ落ちそうな気持になる。

「考えてみれば、生まれてから辛いことばっかりだったなー」と思った時、涙が込み上げてくる。
そういう人の人生は、いつも涙がこぼれ落ちそうなのをこらえているような人生になる。

愛されて育っていない人は、辛さに耐える能力がないのに、普通の人以上に負担の多い人生になる。

能力がないのに、頑張るだけで生きてきた。
だから、「生まれてから辛いことばっかりだったなー」と思うときに、悲しさがこみあげてくる。

何度「覚悟」をしても、「それにしてもなんでオレだけが」という気持ちが、繰り返し心の中に湧いてくる。
「なんで俺の人生だけが、こんなに辛いことばかりなのだ」と繰り返し思う。

私自身も、「幸せになろうとする気持ち」そのものを捨てようと覚悟をしたことがある。

しかし、自分では本当に「覚悟」したつもりでも、その覚悟は崩れてしまうときがある。

「自分の運命を受け容れる」という覚悟は、「タバコを止めよう」などという軽い覚悟とは桁が違う。

でも、タバコを止めようという決心は、「自分の運命を受け容れよう」という決心と比べたら、それは決心などという大袈裟なものではない。
辛さ、苦しさ、重さの桁が違う。

そんなにタバコを大量に吸っていても、タバコを止めるのが大変だと思っている人は、運命を受け容れることはできない。

タバコをやめるなどと言う簡単なことができない人は、運命を受け容れることはできない。

そういう人は、たまたま幸運に恵まれて生きるか、たまたま不運な運命のときには、悲惨な死に方をするしかない。

対人恐怖症、社交不安障害を克服するには覚悟を決めて運命に立ち向かうことである。

※参考文献:自分の受け入れ方 加藤諦三著