”してこなかったことには理由があった”

あなたは、もしかすると今外国にいて、「若い頃もうちょっと英語を勉強しておけばよかった」と思っているかもしれない。

「そうすればこんなに苦労をすることはなかったのに」と思っているかもしれない。

しかし、学生時代に英語を勉強していたら、あなたはあなたでなくなってしまう。

英語を勉強するかしないかは、全ての人にとって同じ意味を持ってはいない。
あなたが英語を勉強しないのには、勉強しない理由があったのである。

怠け者が「英語を勉強しなさい」ということがある。

頑張りすぎて燃え尽きて「英語を勉強しない」というひともいる。
そういう人は自分に無理をしすぎたのである。

勉強よりもスポーツが適しているから学生時代に英語の勉強をしなかった人もいる。
バスケットボールばかりをしていたという人もいる。

英語の勉強よりも哲学が面白くて哲学ばかり勉強していたという人もいる。
お金が無くてアルバイトばかりしていたという人もいる。
友達と遊んでばかりいた人もいる。

あるいは淋しいから友達が声をかけてくれるのがうれしくて、友達の誘いを断れないで遊んでしまった人もいる。淋しくなければ、それを断って勉強できた。

あなたが若い頃、英語の勉強をしなかったのは、その「しない」と言うことの後ろに「あなた」がいるのである。
あなたがあなただから、あなたは英語の勉強をしなかった。

そして今、あなたは英語ができない。
しかし、あなたは英語ができないからあなたなのである。
英語ができたら、あなたはあなたでなくなってしまう。

それが「人魚姫はしっぽがあったから自分なのである」と言う意味である。

あなたはもしかして英語のできる同僚を羨ましいと思っているかもしれない。
あるいは、もし自分がもっと英語ができれば、「あいつ」と同じように社内でエリートコースに乗って出世できていると思っているかもしれない。

しかし、あなたはその部分だけをそれらの人達と取り替えることはできない。

対人恐怖症、社交不安障害を克服するにはしてこなかったことも受け入れることである。

※参考文献:自分の受け入れ方 加藤諦三著