うまい人付き合いには共感力が鍵

より人付き合いが楽しくなるための初めに大事な技術として挙げるのは「共感力」です。

これはカウンセラーが相談者と心をつなげるために必ず学ぶ技術になります。

共感力とは何を意味するのかというと、簡単に言えば、「相手と同じ感情になる」ことです。

例えば、あなたが今とても楽しかった旅行の話をしていたとします。

このとき、会話の相手にはどんな感情を示して欲しいでしょうか。

それは言うまでもなく楽しいという気持ちでしょう。

会話の相手が楽しいという感情を示してくれたら、自分の気持ちを分かってくれたとあなたは感じるでしょう。

逆に、相手の反応が乏しく楽しいという感情が伝わってこなかったとします。

その場合、自分の気持ちが理解されたとは思えず、その話題を変えようかなあと思ってしまうかもしれません。

このように、人間には自分と同じ感情を示してくれる人に対しては好意を抱き、同じ感情を示してくれない人には何も感じないか、もしくは否定的な感情を持ってしまうといった特徴があるのです。

そのため、相手とどれだけ共感することができるのかが、相手から好意をもたれるか否かの大きな鍵となるのです。

カウンセリングではこの人間の性質を基に、とにかく相手の感情と共感できるように訓練していきます。

極端な話をすれば、プロのカウンセラーは相談者が「宇宙人を見た!」と興奮して言ったとしても、その人が見たことを疑わずに共感していきます。

そうすれば、相談者は自分のことを理解してくれたと感じ、カウンセラーに心を開いていくのです。

人付き合いがうまくいかない人の特徴としては共感性の欠如が筆頭として挙げられます。

共感性が欠如している人は、批判的精神が強く、相手が何か話すとその言葉のあら探しをして、矛盾点をどんどん見つけていきます。

批判的精神が必要になる環境も確かにあります。

特に仕事上では、効率よく進めていくために必須の能力です。

しかし、こういった精神を、人間関係を築く場所で発揮すると、その人間関係はすぐに崩壊してしまうでしょう。

ですので、プライベートな会話時に批判的精神を持つのはやめましょう。

直ちに改める必要があるのです。

ここまでは人間関係を築く上での共感性の重要性についてお伝えしました。

それでは実際のところ、どうやって相手と共感していけば良いのでしょうか。

より具体的な話に入っていきましょう。

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人付き合いがうまくいく質問術

相手と同じ感情を示すには、何をどうすれば良いのでしょうか。

それには、まず相手の感情が表に出ていなければなりません。

共感とは相手の感情に自分を合わせることですから、相手の感情が出ていない状態では共感することができません。

会話をしていると無表情で声の抑揚が全くない人がいます。

こういった人と共感することはとても難しいです。

それに対して感情表現が豊かな人とは、その感情に合わせるだけですので共感し易くなります。

では、相手の感情を引き出すには何をする必要があるのでしょうか。

それは気持ちを表す形容詞を使って質問をするということです。

気持ちを表す形容詞とは、例えば「楽しい」という形容詞が挙げられます。

この「楽しい」という形容詞を使うと、実に簡単に相手の感情を引き出すことができます。

具体的には
「今年何か楽しいことはありましたか?」
「そのスポーツはどんなところが楽しいですか?」
「〇〇さんは、お仕事のどの辺を楽しいと思っていますか?」
「その旅行先で楽しかったところはどこですか?」
と質問します。

すると、相手は楽しい経験を思い出してくれます。

楽しい経験を思い出している間は、その楽しい気持ちが表に出ている状態になります。

相手が楽しいという気持ちを表に出してくれたら、しっかりとその人の気持ちを想像して、共感してあげましょう。

ここで注意することは、演技で楽しいという気持ちを表現してはいけません。

それはすぐに相手に伝わってしまいます。

演技ではなく「ああ、それはとても楽しそうだなあ、うらやましいなあ」と心から共感することが大事なのです。

特に男性は共感力が弱い傾向にあります。

反対に女性は幼い頃から誰に教えられるまでもなく、共感スキルを高めています。

自分が心の底から共感できていないと感じる方は、ぜひ問題意識を持って取り組んでいただきたいと思います。

人付き合いの形容詞

さて、相手の気持ちを引き出す上では、気持ちに関わる形容詞を使うことが適切だとお伝えしました。

しかし、気持ちを表す形容詞には、「楽しい」「好き」といったプラスの形容詞から、「悲しい」「嫌い」といったマイナスの形容詞まで、実にいろいろな種類があります。

相手から好意を持たれるには是非ともプラスの形容詞を多用していきましょう。

具体的には以下の八つの形容詞などの表現を暗記しておきましょう。

  • 楽しい
  • 嬉しい
  • 充実している
  • おいしい
  • 好き
  • 気に入っている
  • 面白い
  • 感動した

なぜ、これらの形容詞などの表現を使って質問を投げかけていくと、相手から好意を持たれるのでしょうか。

それは、そういったプラスの気持ちにさせてくれる聞き手を、相手が求めているからです。

例えば、今あなたが話し手だったとします。

このとき、楽しい旅行の話や、仕事で嬉しかった経験をずっと聞いてくる聞き手と、嫌いな食べ物や、仕事でつらいと思う経験を聞いてくる聞き手のどちらに好意を持つでしょうか。

これは言うまでもないでしょう。

プラスの話をしているときは、人間はプラスの感情になります。

それは人生の充実していたことを反復している状態になります。

基本はプラスの形容詞を使い、マイナスの形容詞を使わないということです。

ここで今までの話を少し整理します。

相手から好意を持たれるには、共感力が大事で、相手と共感するには、まず相手の感情を引き出す必要があることをお伝えしました。

そして、その感情を引き出すには、形容詞などの表現を使うのが基本で、さらにその表現はプラスであることが望ましいのです。

相手を「もっとこの人と話せば良い気持ちにさせてくれる。また話したい」という気持ちにさせることが大事です。

人付き合いがうまくいく質問術の仕上げに入っていきましょう。

プラスの形容詞を使うことが好意を持たれるということは理解していただけたと思います。

それをふまえ、プラスの形容詞を使った質問力をつけていきましょう。

このとき、先に学んだ話題の選択法がとても重要となります。

自己開示にあわせた話題と、形容詞などの表現を掛け合わせて質問を考えていきます。

公式化すると

親密度に応じた話題×プラスの形容詞=好意を持たれる質問

となります。

例えば、話題として「音楽」を選択し、好意を持たれる質問を考えていきます。

以下のようなものが挙げられるでしょう。

「〇〇さんが好きなアーティストは誰ですか?」

「〇〇さんが気に入っているジャンルは何ですか?」

「〇〇さんは何か面白そうなアーティストとか知っていますか?」

「〇〇さんは、感動できる曲とかありますか?」

皆さんはこれらの質問を受けたと想像してみてください。

口が勝手に動いてきませんか?

もし、あなたの口が饒舌に動いて、それを一生懸命聞いてくれたとしたら、その人にきっと好意を持つことでしょう。

それはあなただけではなく、誰でもそうなのです。

この好意を持たれる質問術の練習を繰り返し行うことで人付き合いがうまくいくようになります。

具体的な練習法としては単純なものです。

1.まず話題を決めます

例:旅行

2.次にその話題と形容詞をつけて、質問をどんどん考えていきます

  • 〇〇さんはお気に入りの旅行先はありますか?
  • 〇〇さんはその国のどこが気に入っていますか?
  • その国で気に入った食事とかありましたか?
  • その旅行先で何かおいしい食べ物はありましたか?

5分間で20個ぐらい言えたら合格です。

できない場合はぜひ練習してください。

復習すると、好意を持たれる質問をすることで相手はプラスの感情を示してくれます。

それだけでも十分効果はありますが、さらに大事なことは相手のそのプラスの感情に「共感する」ことです。

相手が楽しそうに話をしていたら、自分もその感情に合わせて、楽しいと示すように努めましょう。

それは演技ではなく、心からそう感じなくてはいけません。

あなたが心から相手と共感できたとき、あなたは間違いなく相手から好意を持たれるでしょう。

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会話をスムーズにつなげる5W1H質問法

好意を持たれる質問は相手の感情を引き出し、相手と共感するためにとても役に立つ質問法です。

ただ、これを会話の中で絶え間なく使い続けることは現実的には難しいかもしれません。

実践で試してみると意外と使えるタイミングは少ないものです。

そこで、好意の持たれる質問まで会話を運ぶための質問力も重要になります。

それが5w1H質問法なのです。

When (いつ)
Who (誰が)
Where (どこで)
what (何を)
Why (どうして)
How (どのように)

の6つです。

なお、5W1Hは人付き合いを築くためだけではなく、ビジネスコミュニケーションでも重用な質問術です。

実際に5W1Hを使って質問を作ってみましょう。

5W1Hの質問をするには、まず相手が発言した単語のどれかに反応します。

例えば、相手が「最近コミュニケーション講座に通い始めました」
と発言したとします。

そうしたら、コミュニケーション講座という単語に反応し、5W1Hに関する質問を考え、投げかけていきます。

When
「そうなのですか!いつ頃から通い始めているのですか?」
「そうなのですか!興味あるなあ。何時間ぐらいの講座ですか?」

Who
「面白そうですね。先生はどんな方ですか?」
「へえ~楽しそう!友達はできましたか?」

Where
「行ってみたいなあ。教室はどこにあるのですか?」

What
「へえ~興味深いなあ。講義の内容はどんなものがありますか?」
「そうなのですね!何か変化はありましたか?」

Why
「私も興味あるかも!どうして通おうと思ったのですか?」
「へえ~そうなのですか。何かきっかけみたいなものはあったのですか?」

How
「今、はやっていますよね。講座自体はどのように進んでいくのでしょうか?」

このように、一つの単語に反応し5W1Hに対応した質問を考えれば、何通りもの質問を返すことができます。

会話が上手な人は相手の言葉一つ一つに敏感に反応し、興味を持って質問をしていきます。

相手の話を膨らませるには、もってこいの質問法なのです。

しかし、5W1Hに関する質問を矢継ぎ早に続けることはお勧めしません。

なぜなら、5W1Hに関する質問を連続させると詰問調になってしまい、取り調べを受けているような感覚を相手に与えてしまうからです。

ですので会話では、5W1Hに関する質問よりも、好意を持たれる質問の方が好まれることを認識しておきましょう。

しかし、5W1Hの質問を基本としつつも、要所要所に好意を持たれる質問ができるように、どちらもバランスよく伝えることができるようになりましょう。