愛着アプローチには、大きく二つの手法がある。

一つは、愛着修復的アプローチであり、もう一つは、愛着安定化アプローチである。

愛着修復的アプローチは、その人にとって重要な他者との愛着を安定したものに回復させることを目指す方法である。

この方法によって、虐待したりネグレクトした親や、DVやモラルハラスメントを行ってきた配偶者との傷ついた愛着を修復することに取り組む場合もあるが、虐待やネグレクト、DVなどはなくても、思いがすれ違って関係がぎくしゃくしていたり、支配や依存が強くなりすぎたりしている親子や夫婦などにおいて、片方に、または両方に働きかけることで、互いの関係を改善することもある。

また、ただ単に、親子関係や夫婦の関係の改善自体が目標というよりも、その取り組みを通して、子どもの問題を改善したり、妻や夫に現れている問題行動や症状の改善を図るだけでなく、その人達みんなの人生を、より安定した豊かなものにすることを目指す。

一方、愛着安定化アプローチは、重要な他者との関係修復には必ずしもこだわらず、誰であり、その人の身近にいる存在が、臨時の、あるいは半永久的な安全基地となることで、愛着の安定を図る方法である。

支援者やカウンセラーが支え役になる場合も、このアプローチだといえる。

ケースによっては、愛着の安定化のために、関係が悪化している親や配偶者とのかかわりを控えさせる場合もある。

そうした場合には、愛着安定化アプローチによって、とりあえず利用可能な存在との関係を安定させることで、当面の本人の苦痛や状態の改善を図ることになる。