
「回避性愛着障害」の記事一覧

宮崎駿は、いかに回避を脱したのか
『風の谷のナウシカ』『魔女の宅急便』などの傑作アニメで世界的にも評価の高い宮崎駿監督は、幼いころは、とても引っ込み思案で神経過敏な少年だった。 本を読むのと絵を描くのが好きな少年は、同じ服を好み、着る服が変わることにさえ […]

自分の人生から逃げない
逃げるのではなく、面倒事にも自分から飛び込んでいくという攻めの姿勢に転じることが、回避からの脱却において決定的な意味を持つ。 そして、そこで起きることは、自分の責任を引き受け、自分の人生を自分の意思と決断で生きようとする […]

同じ傷をもつがゆえに
同じ傷を持つとは 同じ傷を持つ心理 回避型か不安型かにかかわらず、愛着障害の人の結婚でよくみられるのは、愛着の傷を抱えた者どうしが、その場を共有するがゆえに結ばれるというケースである。 エリクソン夫妻も、そうした一例だが […]

弱点も補い合える
エリク・エリクソンの場合、ジョアンナ・サーソンとの結婚は、今で言う「できちゃった婚」であった。 ジョアンナから妊娠を告げられたとき、エリクはまさに青天の霹靂で、すっかり尻込みしてしまった。 結婚などまったく考えておらず、 […]

世話をすること、働くこと、愛すること
世話をすること、働くこと、愛することとは 世話をすること、働くこと、愛することの心理 愛着は、生物学的な仕組みでもある。 頭でいかに問題を理解しても、それだけでは改善につながりにくい。 それよりも、生き物として、哺乳類と […]

認知行動療法とマインドフルネス
認知療法や認知行動療法といった治療法の存在が、一般にもよく知られるようになった。 うつや不安の改善だけでなく、パーソナリティや対人関係の偏り、嗜癖的な行動の修正にも、こうした治療法が広く使われるようになっている。 認知療 […]

受容と励ましのバランス
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心に受けた傷や親からの支配が強ければ強いほど、それを味わった期間が長ければ長いほど、その影響を脱するには、根気のいる作業が必要になる。 人は、自分が受けた傷から回復しようとする本能的な欲求をもっている。 安心感が保証され […]

自分を縛っているものを自覚する
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こうした振り返りと再体験のプロセスを経る中で、自分を回避へとむかわせていた外傷的体験の記憶がよみがえってくるとともに、さらにその根底にあった親との不安定な愛着という問題が自覚されるようになる。 ただ、こうした作業は、往々 […]

安心感と関心の共有が心の扉を開く
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回避型愛着スタイルの人は、他人との接点が少なく、どく限られている。 だが、まったく接点がないわけではない。 回避型愛着スタイルの人の場合、外との窓口の役割を果たしているのが興味の領域である。 そのため、興味を共有すること […]

いなくなっても心の中に存在し続ける
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書道家の武田双雲さんが、ご自分の子ども時代について語っている。 双雲さんは、一風変わった子どもだった。 他の子どもとは違うことに夢中になってしまったり、教師に気になったことを質問して授業を止めてしまうようなこともあった。 […]

情報通信依存を脱する
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情報通信依存とは 情報通信依存を脱する心理 今日、回避のワナに陥っている人の多くに共通する深刻な問題は、情報通信依存、画面依存である。 総称してメディア依存と呼んでおこう。 かつて人々は、現実生活を回避して、内的な生活に […]

高すぎる期待値を下げるー回避型愛着スタイル
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回避の壁には、心が生み出した恐怖と同時に、もう一つ重要な要素がある。 それは、期待や理想の高さである。 これが、失敗に対する不安や恐れを強め、回避の壁を高くしてしまうのだ。 学校や仕事に行けなくなっている人に多いのは、た […]

回避を突破する
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回避している状況は、砦の中にこもっているのに似ている。 周囲に高い壁を築き、その中にいることで自分を守っているつもりだが、実際にはそこから出られなくなっている。 傷ついた心が生み出した恐怖の幻影によって、壁が乗り越えがた […]

カール・ユングの場合
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回避を脱する上でカギを握るのは、自分が問題から逃げていることに気づき、もう逃げないと覚悟を決めることである。 立ちはだかっている課題に向かっていこうと決心することである。 後に精神医学の世界的大家となるカール・ユングは、 […]

傷ついた体験を語る段階
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回避を脱するということは、人生に主体性を取り戻すということとほぼ同義である。 そのための第一歩は、避けている問題に向き合い、そのことについて語ることである。 それは、本来の回復のために、避けては通れない不可欠な段階である […]

回避の克服
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回避の克服とは 回避を克服する心理 二段構えの課題 回避的な生き方を克服しようとするとき、二つの課題を区別しておく必要がある。 それは、その人に備わった回避型の愛着スタイルという課題と、現実や問題に向き合うことを避けよう […]

欲のために働かない
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生産し、益を積極的に求め、富を増やす生き方に対して、乞食は、他者の余剰にすがって生きる生き方である。 それは、余分な富を所有しないということに通じ、必要最小限のものだけで暮らす清貧の思想とも結びついている。 直接生産する […]

乞食という生き方
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乞食という生き方とは モラトリアムが成り立つためには、経済的な支えが必要である。 井上靖は、軍医の父親の脛をかじることができた。 ローリングのように生活保護の助けを得るという方法もないことはない。 また、自分の道を究める […]

井上靖
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『敦煌』などの作品で、何度もノーベル文学賞の受賞を期待された作家の井上靖もまた、回避型の愛着スタイルを抱えた人物だった。 両親ではなく、血のつながっていない祖母に育てられた幼年時代の体験は、『あすなろ物語』や『しろばんば […]

働かないで生きるのが理想
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回避型愛着スタイルの人にとっては、働かないで暮らせることが、ある意味、理想である。 外で働くよりも、家の中で好きなことをしていた方が、本当は気が和むのである。 生きるためには、そんなことを言っていられないが、心のどこかに […]

チャンスから逃げ出してしまう
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回避型愛着スタイルの人にとっては、出世や成功のチャンスさえも、責任や負担が増える気の重いことと感じられる。 褒められたり期待をかけられることがプレッシャーとなり、みんなが自分の無能さに気づいて失望する前に、逃げ出したいと […]

失敗に対する恐れ
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そうした回避型愛着スタイルの心のエネルギーの乏しさと、しばしば結びついているのが、失敗に対する過剰な恐れである。 回避型愛着スタイルの人は、目的に向かって奮闘努力することに消極的である。 目的の実現を、早々に諦めてしまう […]

面倒くさがり屋と現状維持
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回避型愛着スタイルの行動における特性のもう一つは、「面倒くさがり」だということだ。 興味あること以外に時間やエネルギーを使うのを極力避けるのである。 それは、多少時間やエネルギーの無駄でも、人との交流や経験を増やすという […]

自分の人生に対する無関心
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回避型愛着スタイルの人の行動における特徴の一つに、無気力・無関心・投げやりさがある。 自分のことなのに、どこか他人事のように、空々しい態度をとったり、どうでもいいという投げやりな姿勢をみせる。 生きようとする根本的な意欲 […]

回避型愛着スタイルと仕事
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大きな企業が、役員候補を選ぶ場合に通常行われるのは、社員だけでなく、取引先や顧客からも広くヒアリングを行ない、その人の評判を聞き取るという作業である。 会社のリーダーとしてふさわしいかどうかは、客観的な指標に基づいて判断 […]

回避型愛着スタイルの結婚
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回避型愛着スタイルの結婚 結婚生活が窮屈に感じることも 回避型愛着スタイルの人にとって、結婚生活は葛藤を抱きやすい場である。 パートナーとの情愛的な共感やパートナーが常にそばにいることは、回避型愛着スタイルの人にとって重 […]

愛着と性の営み
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パートナーとの間に成立する性行為は、愛着スタイルの影響を強く受ける 安定した愛着の人は、性的興奮やパートナーの性的魅力に対して素直に反応することができ、パートナーの要求を的確にとらえ、それに応えやすい。 また、抵抗や不安 […]

両親の相補効果と相乗効果
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子どもには、父親と母親がいる 両者は本来、子育てにおいて協力し合うべく存在している。 母親が回避型愛着スタイルや不安型愛着スタイルであっても、父親が安定型であることによって、子育てにおける不足や偏りを補うことができるので […]

回避型愛着スタイルの愛情と性生活
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愛着が不安定な人は、親密な関係において困難を抱えやすく、子どもやパートナーといった近接した存在を支え、世話をするということに支障を来しやすい。 ただ、その困難の性質も、不安型愛着スタイルか回避型愛着スタイルかによって、大 […]

社会の脱愛着化と回避型愛着スタイル
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情報過負荷と回避型愛着スタイル 最近、ニュージーランドの研究者が、興味深い研究結果を報告した。 約四千人を対象に、テレビやコンピューターなどの画面を見る時間と、親や親友に対する愛着の強さとの関係を調べたところ、画面を見る […]

過剰な支配と回避型愛着スタイル
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回避型愛着スタイルの要因として、当初もっとも重視されたのはネグレクトであった。 しかしその後、過保護な支配といった、まったく正反対に思える状況でも、回避型愛着スタイルの傾向が強まることが知られるようになった。 回避型の子 […]

回避型愛着スタイルの二人の有名人
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「沖仲仕の哲学者」として著名な社会哲学者のエリック・ホッファーは、放浪と遍歴の数奇な人生を送ったことでも知られる。 彼の人生は、ある意味、彼の哲学以上に、時代を先取りしたものであった。 彼の人生は、まさに回避し続けること […]

回避型愛着スタイルと養育要因
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回避型愛着スタイルは、併存するパーソナリティによって幅はあるものの、人と心から打ち解け、信頼関係を築いたり、長続きさせることが困難であるという共通点を抱えている。 また、そもそもそうした関係になること自体を避けようとする […]

自閉症スペクトラムと回避型愛着スタイル
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パーソナリティのタイプではないが、社会性の乏しさとともに、過敏性や、特定の行動パターンへの͡固執性を特徴とする一群に、自閉症スペクトラム(「広汎性発達障害」も、ほぼ同じ意味で使われてきた)がある。 自閉症スペクトラムは、 […]

回避型愛着スタイルとパーソナリティ
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では、各パーソナリティのタイプごとに、回避型愛着スタイルを示す場合の特徴を整理してみよう。 1.回避性パーソナリティ・タイプ―嫌われるという不安が強い 回避性パーソナリティとは、傷つくことに敏感で、少しでも失敗したり、責 […]

回避型愛着スタイルー稀薄な愛着がもたらすもの
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回避型愛着スタイルの人の傾向は、たとえば、親子以外の人間関係にもあらわれる。 回避型愛着スタイルの人は親しくつきあっていた友達でも、顔を合わさなくなれば、すぐに縁遠くなり、交友も途絶えてしまう。 回避型愛着スタイルの人は […]

愛着を支える生物学的仕組み「オキシトシン」
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ここ数十年、愛着というものが軽視されてきたのは、それがいわば動物的で原始的な感情であり、栄養や教育、経済的豊かさといった近代的な課題に比べれば、単なる心理的な問題で、大して重要でないと考えられた為であった。 すなわち、人 […]

愛着とは何か?ボウルビィの愛着理論
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そもそも愛着とは何であろうか 何の為に愛着というものが育まれ、それにはどういう働きや意味があるのだろうか。 また、愛着が乏しい回避型愛着しか育まれずに育つということは、何を意味し、どういう影響があるのだろうか。 愛着とい […]

意外に小さい愛着の遺伝的要因
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人づきあいが苦手であるとか、親密な関係を好まないとか、一人の方が気楽といった回避型愛着スタイルの特徴は、生まれ持った特性のように思われがちだ。 かつて、こうした傾向の人は、シソイド(分裂気質)と呼ばれ、先天的な素質による […]

回避型愛着スタイルの特徴
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回避型愛着スタイルの最大の特徴は、他人との間に親密な関係を求めようとしないという点にある。 回避型愛着スタイルの人は、自分の心中を明かさず、相手が親しみや好意を示してきても、そっけない反応をしがちである。 回避型愛着スタ […]

愛着スタイルとは
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人との関係がいつも安定し、信頼関係が育まれ、親密な関係を楽しむことができる人がいる一方で、対人関係が不安定だったり、表面的だったり、関係ができにくかったり、できても長続きせず、親密な信頼関係が築かれにくい人もいる。 こう […]

回避型愛着スタイルの克服
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現代人に広がる回避型愛着スタイル 人と親密になるのを避けてしまう、一人の方が気楽、結婚や子どもをもつことに消極的、責任や束縛を嫌う、傷つくことに敏感、失敗を恐れる・・・。 そういった特徴をもつ人が急増していると言われてい […]