試行錯誤で力を発揮する
多くの人が変われないと思っています。
それは、変われないのではなく、変わるための苦痛よりも変わらないことで得られる快感を選んでいるからです。
変化はある意味では苦痛です。
保証がありません。
「ただ、人は誰でもよくなりたいと思っているし、実際によくなれる」
その思いは信仰に近いほど強固なものです。
人は誰でも、必ず、すばらしい人生を歩むことができる。
よくなるためには、「よくなりたい」と心の底から強く望むこと。
試行錯誤しながら、理想の人生を自分の心の中にしっかりと鮮明に思い描くことです。
思い描く力、それは人間に与えられた最大の財産です。
そして、その価値に気づくことによって、よい人生がはじまります。
思い描く力を何に使うか。
悪いことに使えば悪い人生になり、よいことに使えばよい人生になります。
原因と結果の法則です。
思い描く力をよい方向へ使うには学ぶ必要があります。
これが人生を大きく左右します。
成功とは何かを自分で定義する
よい方向へ進むためには、目的地を決めておかねばなりません。
つまり、「自分にとって成功とは何か」を定義することが大切です。
わたしの考える成功とは、「物心ともに豊かな人生を実現する」ことです。
成功とは成長の果実。
成長があってはじめて、人は自信や成功を獲得できます。
では、成長とはなんでしょうか。
「価値観の肯定的変化」です。
一言で言うならば「感謝」でしょう。
人はそれぞれ、さまざまな価値観をもって生きていますが、成長するにしたがい、「愛」「誠実」「感謝」の大切さを知り、どんなときでも、これらに反しない生き方を求めるようになります。
人は、めざすなかで自らの成長を認め、その果実である「大きな自信」や「大きな成功」を手に入れられるのです。
成長なくして、成功はありません。
自信なくして、成功はありません。
「小さな成功を積み上げて、大きな自信をつくり上げる」のです。
小さな積み上げは、保証のない変化の中でも、将来の大きな成功を約束してくれます。
自分のことはすべて自分で責任をもつ。
決して社会や環境、周りの人のせいにはしない。
変化を恐れず、当事者意識を強くもつことが、自信形成の第一歩です。
あきらめない人生に終わりはない
自信を形成する過程で、理想と現実のギャップに打ち砕かれそうになることもあるでしょう。
そのときは大きな砂山を想像してみてください。
砂山の頂点をいまよりももっと高くしたいのなら、思い切り底辺を広げなければなりません。
砂山の底辺、それはあなたが失敗を重ねた数です。
失敗した分だけ、経験を積んだ分だけ、大きな砂山をつくることができます。
多くの失敗を乗り越えた分だけ強くなれます。
大事なのは勝つことではなく、強くなることです。
強くなるためにはチャレンジ。
挑戦し続けるしかありません。
人生、ネバーギブアップ。ノックダウンされても、ノックアウトはされない。
這い上がって、立ち上がる。
理想をめざしながら努力を重ねる。
またこける。
這い上がる。
決して、決して、ギブアップはしない。
あきらめない。
そういうあなたの姿勢を見て、周りの人が信じてついてきてくれる。
これが組織の力になっていく。
また倒れる。立ち上がる。また倒れる。また立ち上がる。結局、ネバーギブアップ。
人生とはこの繰り返しです。
あきらめない人生に終わりはありません。
たった一度の人生。二度ない人生。とにかくやり抜くことです。
山登りと同じ。
自分の足で登るから、頂上に立った感動を味わうことができます。
多くの先人たちが、私たちに多くの模範を示してくれています。
彼らから、よい知恵、よい習慣、よい考え方などを、学び、真似て、ひとつずつ自分の力で乗り越えていく。
ありのままの自分になることに最後まであきらめなかった人だけが、一生折れない大きな自信を手に入れ、物心ともに豊かな人生を送ることができます。
自信は信念へと昇華する
小さな達成をコツコツと積み上げてつくり上げた大きな自信は、やがて信念へと昇華していきます。
信念とは、自分自身に対する確かな思い。
あなたの人生を成功へと導く灯台のようなものです。
わたしはできる。
わたしは必ずやる。
わたしには成し遂げる力がある。
信念という漢字は、「人の言う、今の心」と書きます。
「できる」という信念をもつことができれば、「一生折れない自信」を手に入れたと言えるでしょう。
そのためにも、今、自分のできることを確実に実行して、達成していきましょう。
1日1日を精一杯、自分なりに納得する生き方をまっとうすれば、必ず「一生折れない自信」が手に入ります。
誰でも強くなれる方法
それは弱さをさらけ出すことです。
あなたは何によって憶えられたいですか?
ドラッカーが13歳のときにフリーグラー牧師から問いかけられた言葉です。
牧師は続けてこう諭したと言います。
「今みんなはすぐに答えられないかもしれないけれど、50歳になってもこの質問に答えられなければ、自分の人生を無駄に過ごしたことになるのですよ」
これは、私たちの生き方を考える際に、とても奥深く本質を突いた話だと思います。
実社会で成果を出すとは、資質の問題ではなく、「心がけ」と「修練」の問題だということです。
何が正解なのか?
どう生きればいいのか?
このように人生に正しさを求めると、自信を失います。
次のように考えてみるといかがでしょうか。
・いまの自分の行動は自己実現に役立っているのか
・この選択は自己実現の人生に近づくのか、遠のくのか
シンプルに考えています。
ただ、自分の人生さえよくなればいいかというと、そうではありません。
優先すべきは、自分にとって損か得かよりも、自分自身の良心に正直かどうかです。
損得で生きることをやめた瞬間に人は強くなります。
目的のために生きるのでブレなくなります。
自分の中に生きる目的がありますか?
志に向かって、最善を尽くしていますか?
自信をつけたければ、芯をもってください。
ドラッカーは、とにかく「自分に求められている成果は何か?」と自問自答することが大切だと言います。
そして成果を出すためには「真摯さ」が最も重要な要素であると断言しています。
あなたの職業はなんですか?
60歳のときにこう問われて、はっきり答えられるような生き方をめざすことで、人生は切り拓かれていきます。
いまはまだ答えがみつからないかもしれません。
日々年齢を重ねていくごとに、明確になっていけばいいのです。
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あなたの考え方はあなたが選んでいる
欲求を満たすときには、実際の状況よりも心の様相のほうが重要です。
たとえばマラソン選手は厳しいトレーニングを受けます。
毎日何10キロも走っても、主体的にトレーニングに臨めるのは、苦しさの先に目標があるからです。
ネガティブな情報、見方は世の中にあふれています。
無目的無目標の生き方をしていると、こうした情報に巻き込まれて、無意識のうちにマイナスの観点に陥りやすくなります。
自分の生い立ちに縛られて苦しんでいる人もいます。
生まれながらのものは選べません。
しかし、生い立ちがよくないことで自信がもてないという人は、環境を理由にすることで自分を守っているということに気づくべきです。
失敗したくないので、マイナスの考え方を選ぶのです。
やらなくてもいい理由をつねに見つけようとしています。
先天性四肢欠損のカイル・メイナードさん。
健常者のなかでレスリングをおこない、優秀な成績を収めました。
驚くべきことに5895メートルのキリマンジャロ登頂や総合格闘家としてもデビューを果たしています。
座右の銘は「No Excuse(言い訳しない)」。
どんな境遇でも自信をもっている人はいます。
いまの考え方も自分自身で選んでいるのだということを認めるところから自信形成がはじまります。
マイナス思考だとしても、その考え方をすることで、あなたは何を得ていますか?
過去に縛られてうまくいっていなければ、過去に問題があるのではなく、今の欲求の満たし方が上手ではないのかもしれません。
人は今を生きている存在です。
未来を変えたければ、現在の欲求の満たし方、人との関わり合い方、自分の心のもち方を工夫するしかありません。
自分はとてもエゴイスティックな人間で、昔は人を傷つけたこともあった。
今はまともになろうと努力しているけれど、根っこのところでは自分はダメな人間だと思っている・・・。
こんなふうに自分を卑下して、自信がもてない人もいます。
過去の出来事はその時点で最善と思ったことで、それほど重要ではありません。
今良い状態を生きていれば、それが人生です。
人生は人との関わりのなかにあるので、相手の欲求を妨げるような振る舞いをしてきたのは生き方がうまくなかっただけです。
力の欲求を満たせず欲求不満になることがあるかもしれないけれど、自分の欲求を優先して相手の欲求充足を妨げる権利は誰にもありません。
自然体で満たせるように最初は努力が必要です。
自分のエゴを出して、失うものと自分を満たすもの、どちらが大きいかを考えるようにするのも、自分をコントロールするために有効な方法です。
エゴを出せば失うものが大きいとわかったときに、考えを改めようと思えます。
この世界のどこにもパラダイスはありません。
誰もがある程度、自分を律しながら生きています。
賢明に生きる人とは自分を律することができている人です。
あなたはどんな人間になりたいですか?
その答えはあなた自身が選んでいます。