心に区切りをつける

感情は吐き出してしまおう

怒りは吐き出さないと恨みに変わります。

さらに長引けば怨念となって残ってしまいます。

いやな感情は我慢して耐え続けるよりも、思い切って吐き出してしまった方が心に区切りがつきます。

生体エネルギー療法と呼ばれる精神療法があります。

これは、体にため込まれたマイナス感情が心身に不調をもたらすと考えて、溜め込まれた感情を身体行動によって発散させることで治療するものです。

この療法では、ベッドを枕でたたくとか、棒でたたく、あるいは、ベッドに横たわり手足を思い切りばたばたさせるなどの方法がとられます。

こうすると、抑圧された感情が高ぶってきて、泣いたり、わめいたりということが生じます。

ところが「いい人」ほど、そうした乱暴な行動や、幼稚な行動ができないのです。

そして、そうした行動がとれないことこそが、マイナスの感情を溜め込む原因になっているというのです。

泣く、思い切り叫ぶ、友達に長時間愚痴を聞いてもらう、ゲームセンターで攻撃的ゲームをするなどして、嫌な感情はとにかく吐き出して、すっきりしてしまうことです。

嫌な感情を書いて捨てる

それでも感情を吐き出せないときは、紙に自由に書きなぐり、書きに書いてもう書き足りた、と思った段階で、その紙をビリビリと破り捨てるという手があります。

決別の手紙を書いて、ゴミ箱に捨てるという手もあります。

感情を乱す原因になった人の名前や似顔絵を描いて、燃やしてしまうという手もあります。

このようなことをして、「もう済んだこと」と何度も頭の中で繰り返して、気持ちにけりをつける努力をします。

書くことは、また、その体験の意味づけをする作業になるということがあります。

感情は意味づけがなされると静まるものです。

研究によれば、ひどいショックを受けた出来事について書きたいことを書くだけで、精神的にも身体的にもより速やかに健康になれる、という結果が得られています。

ひどい怒りの感情も、それが誤解だとわかれば治まりますし、相手がそうせざるをえない状況だったのだとわかれば弱まります。

関連記事

嫌な人を頭の中でこらしめる

嫌な人や、嫌な出来事を枠の中に閉じ込めてしまうことで、心に整理をつける方法もあります。

たとえば、テレビの画面をイメージして、そのなかで気の済むようなストーリーを展開するのです。

嫌な上司であれば、その上司が上役に怒鳴られ、しょげかえっているストーリーを描くのです。

さらに、思い切って、その上司の葬式を出してあげるのはどうでしょう。

白い着物を着せて、額に白い三角をつけて、棺桶に入れてしまいます。

棺にふたをして、釘を打って、そして・・・。

とにかく、頭の中でなら、何を考えようと自由です。

遠慮なく、気の済むストーリーを展開します。

次の朝、会社で本人に会ったとき、そのイメージがよみがえってきて、なんだか愉快な気持ちになることも請け合いです。

こうしたストーリーが済んだら、「もうあの人のことには関わらない」「嫌な出来事は忘れた」と、何度も繰り返します。

●まとめ

感情を吐き出して、心に整理をつけよう。

嫌な人や出来事をストーリーに仕立てて愉快になろう。