多くの人にとって、過去を語ることを困難にしているのは感情への怖れです。
あなたはおそらく、もしも自分が感情を表わしたらどんなことになるだろうと非常に不安でしょう。
子ども時代、あなたが父親に対して怒りを見せると、顔をひっぱたかれたかもしれないし、叱られたかもしれません。
あなたが悲しい気持ちを口にしたとき、誰もそばにいて慰めてはくれなかったし、悲しいんだねと言ってくれなかったかもしれません。
黙るよう言い渡されたか、本当に泣くような目に合わされたかもしれません。
アダルトチルドレンの人は子ども時代には感情を表わすのは安全ではなかった、だからあなたは今も感情を表現することを避けようとしているでしょう。
涙を流し、机にこぶしを打ち付けている人に「今、何を感じていますか?」と聞くと、「わかりません」と答えるといった場面があるとします。
感情から切り離されているために、何を感じているのかさえわからないというのは、よくあることなのです。
●自分の感情を探るための手がかりとして、次の質問に答えてみてください。
・あなたが人に向かって一番表現しやすいのはどんな感情ですか?
・一番表現しにくいのは、どんな感情ですか?
・やっかいな感情を表現することで、どんなことが起きるのを怖れていますか?