自立当初の心の中は戦場である

●自立すれば、人間関係は上手くいく

”自立当初の心の中は戦場である”

同じように眠れなくても、その眠れないということの内容は違う。
しかし、人は「眠れない」という現象にとらわれてしまう。

眠れなくて、自分は不眠症だと悩む人は、「どうしてオレはこれくらいのことで眠れなくなるのだ」と眠れない自分を直そうとする。
しかし、眠れないということは、それ相応の闘いをしているということだってある。

たとえば、人が自立し始めた時は、本人は意識していなくても、心の中ではものすごい闘いをしているのである。

その大きな闘いをしているということに、本人は気が付いていない。

表面的には何の困難もないように見えるが、ただ生きているというだけでもの凄いストレスがあってあたりまえなのである。

今までは人に手をつないでもらって道を歩いていた。
それが、今度は一人で歩き始めた。
その道がどんなに平坦でも、もの凄いストレスであろう。

依存性から自立性へと移行していく時には、心の中は戦場である。
外は平穏で晴れていても、心の中は嵐の中での闘いである。

依存性に慣れきっている人が一人で立ち始めたということは、それだけで闘いである。
その自立を始めた初期の状態では、いままでとは違った苦しい闘いが始まったのである。

自立性を獲得して成長したときには、ただいきているという状態は闘いではないかもしれないが、しかし、自立を始めた初期の状態では、単に生きているというだけでも必死の闘いである。