恥辱感

アダルトチルドレンとシェイム(自己否定感・恥辱感)の初めに

シェイム(自己否定感・恥辱感)とは、自分はもともとどこか間違っているんだと信じ込んでしまう、痛みに満ちた感情です

自分自身や自分の一部が欠陥品で、できそこないだと思いこんでしまうのです。

こうした自己否定感や恥辱感の中で生きるということは、自分を人からかえりみられない存在だとみなすことであり、仲間に入れてもらう資格がないと感じることです。

そうやって私たちアダルトチルドレンは、自分が一人ぼっちで、人とは違っていて、愛される価値が無いと信じ込んでしまうのです。

そして心の中で、自分が悪いんだと思っています。

どんな至らぬところも、すべて自分のせいだというわけです。

この感情の根っこを探っていくと、大抵の場合、そこには親から拒絶された体験があるはずです。「こっちへ来るな」「そんなダメな子はうちの子じゃない」とあからさまに拒絶された人もいるでしょうし、親の忙しそうな背中や、悲しそうな態度によって拒絶されていることを感じとった人もいるでしょう。

何かを話そうとしても関心のない態度を示されたり、必要なときに助けてもらえない、といった体験も拒絶となります。

親がそのつもりであろうとなかろうと、子どもは自分の価値や見たこと聞いたことを確認できず、無視されていると感じ、大事にされていないと受け取るのです。

これが自己否定感の根っことなります。

とはいえ人は、自分の傷を小さく見なしがちなものです。

「私なんて大して傷ついたわけじゃない。もっとひどい思いをしてきた人だっている」

確かにいつだって、もっとつらい思いをした人や、自分よりさらに苦しんで生きている人はいるでしょう。

でも、誰かの不幸があなたの喪失を帳消しにしてくれるわけではないのです。

あなたの痛みは、あなた自身のものなのですから。

「これだけの量の苦しみを経験しなければ、癒しの許可証が得られない」なんていうことはありません。

あなたが痛みを感じているなら、あなたは癒されるに値します。

癒されるためには、自分の喪失にきちんと目を向けることが必要です。