例えば、大勢の人前で発表する時、かなり緊張して心臓がドキドキしてしまって、話す言葉もしどろもどろになってしまう。
でも一旦発表が終わってしまえば、すっと緊張が抜け、通常の状態に戻る。
そして、何回も同じような人前で話す場面を繰り返していればだんだん緊張しなくなってきて、そのうちなんともなく発表できてしまう。
これが、あがり症です。
あがり症は時々あるイベントで緊張はするが、特に生活に支障をきたすことはありません。
これらと違い、
社交不安障害の人は、
大勢の人前で発表する時、かなり緊張して心臓がドキドキしてしまって、話す言葉もしどろもどろになってしまうところまではあがり症の人と同じですが、
発表が終わると、また次の発表があるのかと不安が残り、不安場面を繰り返せば繰り返すほど、その恐怖は強くなっていきます。
そしてしまいには、その不安場面を避けてしまったりします。
だんだん生活に支障をきたしていきます。
恐怖症の領域ですね。
これが違いです。
あがり症と社交不安障害の人が分かれる大きな原因の違いとして、
あがることを受け止めてしまうかしまわないかの違いだと思います。
人前であがってしまうなんて恥だと思い、人前であがってしまうことを我慢して拒否してしまうと社交不安障害になりやすい傾向にあります。
社交不安障害は病気です。
まずはこの事実を受け止めてください。
そして、社交不安障害は適切な治療を受ければ治すことができます。
●社交不安障害についての情報
・大勢の人前のスピーチの時だけ恐怖を感じるなど、1つだけの不安場面に恐怖を感じる、限局型の社交不安障害と人と接する時全般に恐怖を感じる全般方の社交不安障害があります。
・症状が初めて現れる発症年齢はだいたいが15歳くらい~20代全般くらいだとされているが、40代など会社での責任が重くなり発症するなど中年期でもみられます。
・全国にまだ医師の受診していない潜在的な社交不安障害の人も含めると300万人以上もの人が社交不安障害であるとされています。
社交不安障害かなと疑われる方はまず、医師に相談してみることをおすすめします。