私たちアダルトチルドレンが情緒的な孤立の中で生きることを身につけてしまったのは、本当のことを話せなかったためです。
十三歳のシェリーという女の子は、それをありありと絵に描いて見せました。
家の様子を描いてと言ったところ、彼女が描いたのは子ども部屋と居間の絵でした。
居間には両親が激しく言い争う姿が描かれ、そこから子ども部屋に向かって足跡が続いていて、そこを見るとシェリーと二人の姉妹がまるでお互いから身を隠すようにして、部屋の隅にあるそれぞれのベッドの陰に縮こまっているのです。
危機のさなかでも、この三人は、一緒になって団結することができず、お互いを支えることができなかったのです。
家庭内での情緒的孤立は、家の外でも孤立をもたらすことが多いものです。
私たちは自分の痛みや家族の痛みを他人に知られまいとします。
もし他の人が知ったらどんな反応をするかが不安なのです。
そしておとなになってもぽつんと一人でいたり、あるいは本当の感情や考えを隠したまま熱心に人付き合いをしたりします。
「話すな」「感じるな」「信頼するな」のルールが私たちアダルトチルドレンを孤立させるため、一見社交的にふるまっていたとしても、それは表面的なものに過ぎないのです。
●あなたが他の家族に対して感じていた親しさや、あるいは距離感を、絵に描いて表してみましょう。